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3月, 2004の投稿を表示しています

私と猫

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妻は猫が大好きで うちには4匹の猫が居た だが 妻は私をひとり残し 11月に逝ってしまった 私は精神状態が不安定になった とても猫の面倒を見れるだけの心の余裕がなかった もともと嫌いではなかったが そんなに好きでもなかったから・・・。 私は千葉にあるワンニャン施設に引き取ってもらう事を提案した だが 娘たちに反対された 「お母さんが大好きで 可愛がっていた猫たちだよ」と 私の状態を不安に想い 隣に住んでいた娘が4匹のうちの1匹を引き取ってくれた 我が家の猫は3匹となった ナナコ(メス11歳くらい) リナ子(メス12歳くらい) ミルク(オス1歳くらい) ナナはぶくぶく太り ニャーニャーと甘ったれてうるさい猫だ リナは細身で 頭は良さそうだが 陰険で憎たらしく 可愛げのない猫だ ミルクは去年の春 目がグシャグシャになっていたのを妻が拾ってきた 今は外が大好きで 犬みたいにはしゃぎ回っている可愛い猫だ 3匹とも妻がいた時 去勢・避妊している 娘たちの反対に合い しょうがなく今日まで飼ってきたが 最近では私の精神状態もだいぶ安定してきた 落ち着いてくると 猫を飼う事がそんなに鬱陶しくはなくなった 先日 隣に住んでいた娘も 自立していくために家を出て行き 猫3匹と私ひとりが暮らしていく事になった 今までは隣に居た娘と毎日話をしていたが 話す相手が居なくなった 私は時々猫に声をかけるようになった 猫の性格も 3匹がそれぞれ違い なかなかおもしろいものである 私も3ニャン3様の対応をしなければならない 私の精神状態の安定には 良い効果がありそうだ あの時 この猫たちを施設に預けていたら 今頃本当にひとりで どんなに淋しい想いをしていただろうか これは私の事を想ってくれての 妻からの贈り物だったのだろうか 猫たちの性格まで考えて これからは猫たちと協力して 頑張って生きていかなければ お母さん、ありがとう この話しの中の『隣の娘』は私の事です。 私たち家族が初

結婚記念日

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あなたと結婚して 今日が36年目の記念日になるんだったね あなたが逝ってからの一番の気がかりなのは あなたは私と一緒になって 本当に良かったんだろうか・・・ 本当に幸せだったんだろうか・・・ あなたの生き方を摘んではいなかっただろうか・・・ 本当は もっと幸せになる道を 生きた人じゃなかったんだろうか・・・って 聞いておけば良かった もっともっと尽くしておけば良かった 苦労かけたね お返しは 定年後のこれからだったんだよ せめて50周年まではいきたかったね 私は文句なしに幸せでした ありがとう 父と母の結婚記念日は 父の誕生日でもありました。 振り返ればこれほどの長い月日を 時にはぶつかり、時には助け合い、支え合いながら 共に同じ道を歩んできたのです。 この歩みが わずか5年足らずで離婚してしまった私にっとっては 当たり前のようで 当たり前ではないということを知っています。 喧嘩したっていいのです。 傷つけあう事もあるでしょう。 それでも、互いに裏切ることなく つないだ手を絶対に離さなければ たとえ死が訪れ、隔たれる事になろうとも とこしえに夫婦でいられるのだと思うのです。 素材: 魔女の魔法店 様 ※「硝子とハート」は色変加工しております

呟き・その2

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あなたは60歳で逝ってしまった 早かった 早過ぎた でも 娘の占いではもっと早い もっと若い短命の相が出ていたそうだ 私たちには娘が二人居る 娘の占いが現実のもので この悲しい出来事が 子供たちがまだ学生の頃に起きたとすれば 大変な苦労の始まりだっただろう 60歳は確かに若い しかし あなたは逝くまで一生懸命頑張ってくれた 私たちの不幸を少なくするために お母さん 本当にありがとう この頃ずいぶん元気になりました いままでは テレビはつけているだけでした 新聞はめくっているだけでした でもこの頃 テレビを見てやっと笑えるようになりました 新聞の記事がやっと読めるようになりました お部屋もこまめに掃除機かけてます お母さんが気持ちよく居られるように あなたも私が元気になる事を 望んでいますよね すいぶん元気になりました 昔は「人生50年」と言いました。 でも、今は「人生80年」どころか 「人生100年」と言われるほどになっています。 だけど、母の人生は60年。 それを「運命」「寿命」の言葉で消化するのに 自分の気持ちを納得させるのに ずいぶん時間がかかりました。 それでも時々母の面影を思い出し 不意に涙がこぼれます。 そんな時、まるで呪文のようにつぶやくのです。 「お母さん・・・お母さん・・・」 母の返事を期待しないで・・・・・・。 素材: MILKCAT 様

短歌・その3

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妻が逝き 一人暮らしで 仕事増え 我が手を見れば あかぎれとなり 桜の木 墓石の前で 咲き乱れ 独り占めして 今日も花見か 桜散る 墓石の上に 安らかに 寝かせるように 春の漂い 母亡き後の父は、こまめに部屋を掃除したり 毎日自炊で母の分も食事の用意をして 定年退職を間近に控えながら 母の供養に、主婦業に努めています。 そして、一週間に一日しかない休みの日は 母に会いに行くのです。 母のお墓は小高い日当たりの良い境内に建っており すぐそばには桜の木が立っています。 桜は古より女の憂いを浄化してくれる木です。 そんな桜の木は、残された私たち家族を見下ろしながら この悲しみも吸い上げ 浄化の花を咲かせながら天に昇っていくことでしょう。 素材: 十五夜 様

ホワイトデー

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あなたはバレンタインデーで よく チョコレートをくれたよね 私はホワイトデーで ほとんどお返ししなかった そのうちチョコレート こなくなったね 当然だよね 私がお返ししていないんだから・・・ 私は苦手だったんだよ こういうことは 照れ臭くて・・・ 遅れてごめんね 今年のホワイトデーでお返しするね お仏壇と お墓の方へ 「こんなことになるならば 生前ちゃんとやっておけば良かった」 父はこのつぶやきと共に 私にこの詩を託しました・・・ 素材: MILKCAT 様

呟き・その1

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あなたは正義感が強くて 好奇心が旺盛で いつも気持ちが若くて 何事にも積極的で 前向きで 頭のいい努力の人でした 私にはないものをいっぱい持っていて 心優しく 頼り甲斐があって 私たち家族を 精一杯守ってくれた 尊敬出来る人でした あなたは私の 生涯自慢の宝ものです 私の知る母は父が言うように 正義感が強く、元気で、好奇心旺盛で、 行動力があり、影響力もあり、 常に人の先頭に立って運勢を切り開いていくような そんな逞しさを持った人でした。 母が負けるところなんて見たことがなかったのに 病に倒れ、死んでしまいました・・・。 そしてそれは、私が初めて見る母の敗北でした。 あんなにも強く、逞しい愛を持った母は もうこの世から去ってしまったけれど 私たちの心の中で、いつまでも活き活きと生き続けて 決して忘れることはないでしょう。 素材: 魔女の魔法店 様