短歌・その5
藤の花 甘い香りが妻に似て 居ぬはせぬかと つい振り返り 母を思う時・・・病に侵され、弱っていく母ではなく 快活だった頃の、明るく元気な姿が思い出されるので いつまで経っても母の死を信じられないでいます。 もしかしたら旅行に行っているのかもしれない。 お友達と食べ歩きに行っているだけなのかもしれない。 いつか帰ってきてくれるのかもしれない。 振り向けば そこに居るかもしれない。 そんなことはないとわかっているのに つい そう思ってしまう自分が居るのです。 素材: 夢幻華亭 様