秋に佇む




あなたが居たあの頃は
そこここに潤いがあり
恵まれていて
当たり前に幸せがありました

無理をしなくても笑うことが出来て
何も恐れることなく
何も疑うことなく
明日はあるのだと信じられました

でも 今にして思えば
あなたが居たあの日々は
毎日母に抱かれる赤子のごとく
あなたの守りと愛に包まれた日々だったのですね

あなたが・・・
あなたと共に過ごした幸せだった日々が
とても とても懐かしいです

涙が出るほど 懐かしいです

思い起こせば
本当に色々な事があったというのに
思い出すのは
ふざけあったり 笑いあったりした日々ばかり

もう二度と戻らない
あなたの居ないこの世界で
私は 今日まで必死に走ってきたけれど
今日はあなたが遠く旅立った日だから
この日ばかりは
これまで必死にこらえてきた涙を流すことを許してください

明日から始まる新しい日々を
再び必死に走ることが出来るように
お母さん
お母さん
私を見てくれていますか?
これからも見守ってくれますか?

今までも
これからも
ずっと ずっと頑張って生きていきます
いつの日か
再びあなたと巡り会う その日まで・・・





今から1年前の今日・・・11月6日は
母が天に召された日です。

指折り数えれば「1年」という月日の流れですが
残された私たち家族にとっては
母の死がずっとずっと続いているような日々でした。

終わらない悲しみを、それでも胸の奥に押し込んで
今日まで走り続けてきたのですね。

あとどれくらいの月日が流れれば
母の死が遠くなり、この悲しみが終わるのかわかりません。
でも、明日が続いていく限り
私はこれを抱えて生きていかなければならないのです。

来年の今日は涙を流すことなく過ぎるのでしょうか?

この切なさを忘れたいような・・・
忘れたくないような・・・

そんな複雑な心境です。



素材:篝火幻燈


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