短歌・その2




陽だまりの 墓石の前で 在りし日を
茶を飲みながら 妻と語らう


実はこの短歌
まだ母のお墓が建つ前に父が詠んだものでした。

母のお墓はとっても日当たりのいい場所に作る予定だったので
この短歌のような光景を思い描いていたのでしょうね。



納骨で 独りで入る 妻の遺骨(ほね)
寂しくないか 寒くはないか


いざ、母の納骨が近づくと
陽だまりの墓石の前で語らう空想はどこかへ行ってしまって

「お母さん、淋しくないかな。
あんな淋しそうな場所にひとりで入るなんて・・・。
日当たりはいいけど、土の下は寒そうだよな。」

と、私に言っていました。



素材:十五夜


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