急変



母の容態が急変した。
甲状腺の薬を止めたために、甲状腺障害が悪化し、心不全を起こしかけたのだ。

私は仕事を途中でやめ、今後のスケジュールはすべてキャンセルにしてもらった。
いつ仕事に復帰することになるかわからない。

母は泣きはらしたようなむくみがあり、個人部屋に移されていた。
その部屋は後で妹が教えてくれたのだが、いつ死ぬかわからないような人が入る部屋なのだそうだ。

レントゲン写真の母の肺には白いもやのようなものがあり、どうやら肺炎も併発していて、その原因は甲状腺とはまた別で、もしかするとイースト菌によるものかもしれないということだった。

明日、東京のI病院に転院することになった。
薬物アレルギーのある母には薬での治療はできないということで、放射線治療を行う以外に方法はなく、それは東京の病院でしかしていないということで、その代わり、I病院は甲状腺障害専門の病院なので、それ以外の病気についてはどう対応されるのかわからない。

私たち家族は担当医に呼ばれ、正直言って見通しは暗いですと言われた。

甲状腺はもともと悪いのだが、なぜ熱が下がらないのか、いったい根本的な原因に何があるのかがまだわからないからだ。

父が今日は母と共に病室に泊まることになり、私の家にも実家にも猫たちがいるので、万が一のことがあり、しばらく家に帰れない場合、近所の人にえさをあげてもらえるよう頼まないといけないので、私と妹は部屋の掃除をするために帰った。

私は堪えきれず、涙があふれた。

病気から助けてもらえるはずの薬で母は苦しむことになり、薬の助けを得ることが出来ないのが悔しくて、せっかく頑張ろうと思い始めた母の想いや父の気持ちを考えると、悲しくて悲しくてならなかった。

しかも、明日・あさってが、もしかしたら山かもしれないと私たちは告げられており、当人の母は何もしらない。
きっと自分は転院して専門的な治療を受ければ助かると信じているだろう。

神様、母を助けてほしい。
どうか連れて行かないでほしい。

今まで健康管理がなっていなかったかもしれないし、わがままなところもあるかもしれないけれど、私たちにとって、母はかけがえのない家族なのだ。
一生懸命介護するから、母にももっと頑張ってもらうようにするから、どうかこれが寿命だなんて言わないでほしい。


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